女子大生の日常

女子大生。ミュージカルとグルメ、たまに読書。

「黒蜥蜴」を見ましたよ

原作…江戸川乱歩

脚本…三島由紀夫

演出…デヴィット・ルヴォー

という面々を見て、興味をそそられてチケットを取ったのはまだ秋のことでした。まさか観劇日がテスト前日の夜とも知らず…

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以下ネタバレを含みますよ〜

 

中谷美紀演じる女盗賊・黒蜥蜴と井上芳雄演じる探偵・明智小五郎の報われないラブストーリーです。(超簡単にまとめた)

犯罪に対する理想とか憧憬が2人を結びつけたんですよね。犯罪はこうでなくてはならないというのが2人の中で通じ合った。女盗賊と探偵との恋が報われるはずもなく、ラスト黒蜥蜴は”宝石”のまま明智の腕の中で生き絶えます。

「追われているのか、追っているのか」

「追っているのか、追われているのか」

というセリフが印象的でした。全体を通して耽美で歪んだ美しい世界。

 

見てる方からすると、登場人物はみな歪んでいるんです。犯罪に恋する探偵、宝石しか愛せない黒蜥蜴(生きたままの人間は信用できなくて、美しい人を剥製にするのが趣味)、みんな歪んでる。でも筋は通ってるんです、純粋というか。子供のようでした。純粋で残酷。

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(写真は公式hpより)

 

江戸川乱歩の描く耽美な世界、三島由紀夫の日本語の美しさ(昔の日本語を今舞台で聞くと逆に新鮮に感じた)、デヴィット・ルヴォーの舞台演出の美しさに中谷美紀の妖艶さが拍車をかけて今まで見た中で一番暗い魅力に溢れた舞台でした。

 

探偵のあなたに追い詰められたから死ぬんじゃなくて、想いを知られたから死ぬのよ、、、(日本人ってこういうの多分好きですよね。恥をかくなら死ぬ、みたいなの)の中谷美紀がそれはそれは美しく、、女優さんってどこの角度からも美しい人を言うんですね。横顔もハットから出た顎のラインも背中のラインも最高に美しい。孤独で気高くでもいじらしい中谷美紀様にひれ伏したい。大ファンになりました。他のキャストの方々も素晴らしかったです。バランスが良かった。

あと演出が面白かったですね。シンプルだけどアイデアに富んでて。スクリーン材質の衝立の使い方に感銘を受けました。構図も美しかったなぁ。

テストがヤバいんですけど、余韻に浸っていたくなる舞台でした。今まで見た中で5本の指に入ります。これこそ芸術。もう大阪公演も千秋楽を迎えてしまいましたが、再演があればみなさんも是非。